概要
約200年前、創設して間もないキムラック教会の教主ラモニロックは貴族連盟(王室)に対し、大陸中央部に広がる大森林「フェンリルの森」の保護を訴えた。当時貴族連盟が推し進めていた大陸開発計画の上では、フェンリルの森はさほど魅力的な土壌ではなかったため、この申請は問題なく合意された。程なくして大陸全土にフェンリルの森の保護令が敷かれ、森林内への人間の立ち入りが法的に禁じられることになった。
また、この条約で取り決められた保護指定範囲の中には、タフレム市にある天人種族の遺跡「世界図塔」も入っており、これも同様に保護と封鎖の対象になっている。
補足
この条約を成立させたキムラック教会の真の意図は、森林の「保護」そのものよりも、「不可侵」にあるとされている。キムラック教会には森林の最深部にあるドラゴン種族の聖域の存在を隠蔽したいという思惑があったと考えられる。
同様に、タフレムの世界図塔を保護範囲に含めたのも、かつて天人が召喚した世界書の奪取をかねてから目論み、機を見て大陸魔術士同盟と貴族連盟を出し抜く意図があったと思われる。