結婚(けっこん)とは、男女が入籍などの手続きを経て法律的に夫婦となる事。
概要
結婚する事は夫婦となって家族を形成すると同時に、配偶者の家名を継承することでもある。主に妻の場合、実家の家名と夫の家名を同時に名乗る事が多い。実家と配偶者の家名を名乗る事は、双方の家の財産を所有・相続する権利がある事を意味する。
例)ドロシー・マギー・ハウザー、コンスタンス・マギー・フェイズ
ただし、妻がなんらかの理由で実家の財産を所有・相続する権利を失った(あるいは放棄した)場合、実家の家名を名乗らず夫の家名を名乗る事がある。
例)クリーオウ・フィンランディ(旧姓クリーオウ・エバーラスティン)
タフレム式
魔術士の街であるタフレム市では性差廃絶主義を掲げ、個人の自制・自立を美徳とする風潮が強く、結婚という戸籍制度が存在しない。そのため、魔術士の男女が結婚・入籍という手続きを経ずに夫婦となるケースはタフレムでは一般的とされている。タフレムで魔術士の夫婦の間に子供が出来た場合、子供は父親か母親どちらかの家名を相続する事になる。
ただし、タフレムの魔術士全員が性差廃絶主義者であるわけではなく、《牙の塔》内にも結婚主義者は少なからず存在する。マヨールとイシリーンのように結婚を希望するものはいるが、法制度としての結婚がないタフレム市では相続の優遇や保護もないため、タフレムの魔術士にとって結婚とは単に気持ちの問題というのが一般的とされている。
また、《牙の塔》は魔術士の孤児を生徒として受け入れるため、孤児院などで一緒だった者同士が兄弟同然の関係となり、《塔》ではそれを中心に繋がりが広がっていくのが一般的とされている。
これもまた「タフレム式」のひとつの形であり、魔術士の社会の基本となっている。ただ、こういった関係は社会が広がりにくく、非魔術士との間に壁が生まれてしまうため、魔術士が誕生して200年が経過した現在でも就ける職業は自ずと限られてしまう。
タフレム式の特徴として、自分達だけで成立する関係を壊される事に対する恐怖感が強く、戦乱を引き起こし故郷を出て行った魔王オーフェンとキエサルヒマに残ったレティシャ達との溝が深まっている大きな一因ともなっている。