概要
かつて巨人の大陸において生物の頂点に君臨していた、後にドラゴン種族と呼ばれる6つの霊長種族(ノルニル、フェンリル、トロール、バーサーカー、スレイプニル、ヴァルキリー)は、自らの文明をさらに高度な次元へと押し進めるべく、各種族から最も優れた知恵者を1名ずつ送り出し、「賢者会議」を結成した。
「世界とは何か」を問う深淵な命題に挑んだ賢者会議は、その帰結として、世界を司る大原則「常世界法則」(システム・ユグドラシル)の存在を突き止めた。彼らはこの発見を基に、「世界そのものを自らの手で御する」という途方も無い計画を打ち立て、システムの解析に取り組んだ。
賢者会議の探求は結実し、ついに常世界法則は解明に至った。世界を意のままに改ざんする術、すなわち「魔術」の技法を確立させた知恵者たちは、その瞬間にシステムの一部として組み込まれ、「始祖魔術士」(アイルマンカー)と呼ばれるドラゴン種族(魔術士)の始祖にして不死の存在へと変異した。この始祖魔術士というシステムに打たれた楔(くさび)を介することで、6つの種族はみな一様に魔術を行使することが可能となった。
魔術を得たドラゴン種族は、世界を管理する神にも等しい座に就いたかに見えたが、その代償として、世界は「神々の現出」という最悪の破滅を呼び起こしてしまい、進化の頂点に登り詰めたドラゴン種族の栄光は、瞬く間に終焉を迎えることとなった。