概要
騎士団を構成する主要組織の一つで、王立治安警察隊の別名、またはその内部セクションである。王都メベレンストに構える本部のほか、キエサルヒマ大陸の主要都市に支部[1]を持ち、各都市の自治範囲を超えて活動する。王立治安構想の根幹を支える司法組織であり、大陸全土に貴族連盟の司法権力を及ばせている一大勢力である。
活動
都市を跨いだ越境犯罪や重犯罪の取り締まりを専門とし、各都市の市街警察の領分であると判断した案件に手を出すことは無いが、事件の規模によっては市警と連携体制をとることもある。
大陸司法の実行部隊としては最精鋭に位置付けられる。派遣警察官の肩書きは「純然たる大陸司法のエリート」の証であり、「ただの馬鹿がおいそれとなれるようなもんじゃない」とはオーフェンの言である。派遣警察における部長以上の階級職には騎士の位が与えられている。派遣警察官には携行武器として麻酔毒の塗られた特製のダーツが支給され、さらに騎士階級の警官には拳銃の携帯が許可される。
派遣警察組織は典型的な男社会であり、これまで女性警察官が部長以上の高級官職に任官された例は無かったが、ラッセル・ロウフル元一等官が対武装盗賊戦闘課の部長刑事に昇進したことで、その不文律は破られた。
実態
キエサルヒマの各自治体の枠を超えての反社会活動の取り締まりを表看板としているが、実際は各自治体の動向を監視する諜報機関としての側面が強かった模様。特に、対武装盗賊戦闘課は戦時になれば騎士軍に組み込まれる事から、王権からの離脱を目論もうとした都市への急先鋒となる事が予想される。エバーラスティン家が各都市に根を張り裏側から探るのに対し、派遣警察は表看板を隠れ蓑に公然と監視している。かつて務めたコンスタンスが結婚を理由に早々に辞めたのも、早い段階から派遣警察の裏の顔に気付いていたためである。
組織
部課
- 対武装盗賊戦闘課
- 派遣二部
階級
派遣警察官は階級と役職がほぼ一体化している。
- 部長刑事
- 一等官
- 二等官
- 三等官