構成(こうせい)とは、魔術を発動させるための設計図のこと。魔術の根幹、本質とも言える要素である。
概要
術者がイメージする現実世界に対する理想を魔術という形に置き換える作業を「構成を編む」と言う。編み上げられた構成は魔力を注ぎ込まれた時点で存在感を獲得し、いつでも魔術として具現化が可能な状態に置かれる。この時、空間に投射された構成は魔術の素養を持つ(=魔力を感知できる)者であれば幾何学的な図形(イメージとしては凄く複雑な線だけで描かれた設計図[1])として肉眼で認識でき、さらに訓練を受けた魔術士であれば放たれた構成の内容から発動される魔術の効果を大まかに推測することも可能である。
魔術は構成によって制御され、構成の構築に失敗すると魔術は一切発動しない。構成のイメージには術者の心理状態が強く影響を及ぼすため、精神的に不安定な状況下にあっては構成を編むことが全くできなくなることもある(「魔術士の憂鬱」も参照)。構成を編む途中で集中を乱すと、その時点で編みかけていた構成は意味を失い、一度崩れた構成は破棄するしかない。
魔術士が持つ魔力の総量(=魔術の最大出力)は先天的な才能に依るところが大きいが、その制御には誰しも相応の訓練が必要であり、構成を編む速度・精度が魔術士としての能力を決定付けると言っても過言ではない。
構成の性質は術者の思考パターンに依存していると考えられており、種族が違えばその構成の概念も全く異なるものとなる。そのため、異種族間において各々の魔術構成を視認することはできても、その内容を理解することまでは不可能である。