オーロラサークル
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天世界の門(てんせかいのもん、オーロラサークル)は、ケシオン・ヴァンパイアの魔剣。別名「ミリオンジェノサイダー」、古くは「鋏」(はさみ)とも呼ばれた。
概要[編集]
かつて強大な力を持ちすぎたが故にドラゴン種族に滅ぼされたとされる伝説の魔術士、“魔獣”ケシオン・ヴァンパイアが携えた魔剣。ケシオンが魔王スウェーデンボリーと邂逅した際に、彼から直々に賜った武器である。
全長は人の肩に届く程に長大。真っ直ぐに伸びる黒い刀身は、まるで虹のように段階的に変化を見せる褐色の光沢を放つ。
伝説には、ドラゴン種族一強靭で破壊不能な外殻を持つと言われるミスト・ドラゴン種族の体をも貫いたとある。また、何度破壊されても剣が自ずから再生する能力を持ち、立て続けに百人を斬り伏せた後も一切の刃こぼれを見せなかったという逸話もある。
非常に多くの贋作(偽物)が出回ったことでも有名。オーフェンの記憶によれば、本物のオーロラサークルは《牙の塔》で厳重に保管されているという。
効果[編集]
形を持った魔王術そのものであり、触れたものを容赦なく世界から「切除」する、完全破相術の能力を持つ。ドラゴン種族や末期のヴァンパイアだけでなく、始祖魔術士の防御障壁すらも突破する。魔王の鋏によって与えられた死は、神人種族や魔王すらも逃れられず、誤魔化せないとされる。
贋作騒動[編集]
ある日トトカンタに現れた怪しい行商人から、オーロラサークルを称する剣を売りつけられてしまったコギー。この騒ぎ自体は、オーフェンがその剣の刀身を真っ二つに折ったことで偽物と「証明」されて幕を閉じた。その後、問題の剣はマギー家の資産としてキースが管理することになったのだが、その際、確かに折れたはずの刀身は、その継ぎ目が判別できないほど完璧に「修復」されていたのだった。
その後[編集]
それから十数年後、経緯は不明だが、オーロラサークルと見られる剣はフォルテ・パッキンガムの屋敷の倉庫に眠っていた。キエサルヒマに一時帰島しフォルテ邸に滞在していたオーフェンに、長女のベイジットが家財の品評を頼んだところ、オーフェンはこれが本物のオーロラサークルであると鑑定した。その3年後、ベイジットが原大陸視察の折に無断で持ち出し、一騒動を起こすことになる。
備考[編集]
オーロラサークルを創造したスウェーデンボリーは、ケシオンにこの剣を与える際、「鋏」(はさみ)と呼んだ。これは魔王術と同じく、世界を切り刻む力を有しているためである。
オーロラサークルの意味は「魔王と巨人による世界の綻びの約束」。カーロッタ・マウセンも自身への皮肉を込めて潜伏していたキャンプ地の名前とした。