概要
「商都」の二つ名で知られる通り、巨大資本が集中する商業の中心地として栄え、その規模は西部では最大、四大都市の中では王都メベレンストに次ぐ大都市である。「自由都市」とも呼ばれるように、王都からの独立・自治性が高いことでも知られる。
秩序立てて普請された端然とした街並みが特徴。市全体を貫く縦・横それぞれ24本、合計48本の通り(ストリート)によって碁盤の目のように区画整理され、住宅街、繁華街、学生街、ビジネス街などのように、区画ごとの特色が明確に色分けされている。各通りにはそれぞれトトカンタの初代市議会を支えた48人の議員の名前が割り当てられている。
市内を流れる運河は南のコーンネアまで繋がっており、末端に設けられた河川港は市の産業の拠点となっている。運河とは別に人口川のマスル水道も流れているが、上下水道が整備された現在は水道としての意味は持たず、市民の憩いの場として利用されている。
地理
歴史
約200年前に旧王都アレンハタム市からメベレンスト市へ遷都が行われた際、当時はまだ未開の地であった東部への移住に反対した民衆が南へ下り、独自に新たな街を起こしたのが始まりである。街の建設や自治において多大な貢献を行ったことで「トトカンタの英雄」と称賛されたフランク・オーディーは、現在も丘の上公園に建てられた銅像として街を見守っている。
後日談
マスマテュリアの氷解に伴い大陸南部の陸路が開通した事により、キエサルヒマ内戦最大の戦いトトカンタ防衛戦の舞台となった。終戦後、大陸魔術士同盟トトカンタ支部長ハーティア・アーレンフォードは、この内戦を機に同盟から完全に離脱、独立を宣言した。
政治
市政は議会制度が執られている。治安は概ね安定しているが、裏路地街と呼ばれる界隈はその限りではない。
実態
巨大資本が集中するためにギャングや盗賊といった反社会的な勢力がその利権を目当てに数多く潜伏している。街の産業の大部分が彼らの支配下に置かれており、表向きは平穏でも一度裏に入ればギャング同士の凄惨な抗争が繰り広げられている。王都からの自治性が高いために外からの犯罪者が流入しやすく、余所からの犯罪組織からも狙われてもいる。トトカンタ市警察署内部に派遣警察のオフィスが設けられ、エバーラスティン家の分家筋が裏社会の監視任務に就いているのもそういった事情による。
その他
- 中央広場には市内で最も高い建造物である時計塔がそびえ立つ。
- 最新鋭の発電機を18機以上配備した電力プラントを持ち、工業用・研究用に大規模な電力供給が行われている。しかしそのうち5機は耐用年数を超過している。
- トトカンタの金融業を取りまとめる大元締めザナドュ・オストワルドはトトカンタギャングのボスでもあり、その力を司法権力にまで及ばせている。
- 「暗黒街の女王」と呼ばれたブラディ・バース・リンが街を席巻し、裏から支配していた時代がある。
- 「魔王」オーフェンが18歳の頃にふらりと訪れ、約2年間に渡って住んでいた。
- 何故だか、復旧作業に慣れている。
通り
- ハーサン・ストリート
- 市の東西に伸びるトトカンタで最も開けている通りで、図書館などの市営施設や各種劇場がある大通り。
- リジョン・ストリート
- 周辺に様々な学校が並ぶ商店街。学生寮や学生向けの食堂、喫茶店が多い。
- ペイサン・ストリート
- スカルコレクターやポチョムキンといった通り魔が発生した裏通り。
- マーシャル・ストリート
- 中央広場を貫く商店街。
- ノイスタイ・ストリート
- 住宅街
- マイク・ドーノトの住宅
- ノートン・ストリート
- 住宅街
- ポプリ・ケリックの住宅
- キンブリン・ストリート
- ごく一般的な繁華街。家賃と利便性のバランスを求めるならうってつけの場所。
- ハーティアの下宿アパート
- ピュルモン・ストリート
- ピュルサン・ストリート
- 城の街道
- 学生寮が多い。
- 解放道
- 屋台や路上販売商が立ち並び、大道芸や路上劇、似顔絵書きなどのパフォーマーが集まる。
- ステアウェイ街道
- 市内から街の北方へと抜ける街道。
区画
- 裏路地街
- 市の東部。ペイサン・ストリートからピュルモン・ストリートの間の7つの通りと無数の路地によって形成される、通称「裏街」。治安はあまり芳しくない。トトカンタ防衛戦時は対騎士軍の拠点となり、一度は焼き尽くされた事がある。
- 住宅街
- 保育園
- 中央広場
- 市の中心部。時計塔のある広場を中心に広がる区域。官公庁が集まる。
- 希望の像
- 時計塔
- 大陸魔術士同盟トトカンタ支部(トトカンタ魔術士同盟)
- オー・ロッカス就職訓練センター
- 丘の上公園
- 市の最東部。ハーサン・ストリートの東端。
- フランク・オーディーの銅像
- 山の手
- 市の西部。高級住宅街とビジネス街に分かれる。