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リベレーター

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リベレーターは、キエサルヒマ貴族共産会開拓公社によって組織された、原大陸の革命支援組織。

概要[編集]

解放者」(liberator)を名乗って原大陸に到来した謎の武装集団。中核メンバーはキエサルヒマ貴族であるヒクトリア・アードヴァンクルジェイコブズ・マクトーンで、その背後には貴族共産会開拓公社の影が見え隠れする。

原大陸で反資本家・反魔術士を掲げる革命団体の後方支援を活動目的とし、資本家と魔術士によって不当に独占・支配された利権と人民の「解放」を謳っているが、本当の狙いは原大陸を戦争状態にすることでその隙に政権を乗っ取り、原大陸に王立治安構想を復活させることを目論んでいたとされる。

開拓公社の潤沢な資金力をバックに、最新鋭の鉄鋼船「ガンズ・オブ・リベラル」や、人間のヴァンパイア化を制御するクリーチャー化の技術を保有している。他にも、貴族共産会が秘蔵してきた天人種族の遺産を持ち込んでおり、その中には聖域から発掘した第二世界図塔召喚機もあった。

設立の経緯[編集]

リベレーターが組織された背景には、《牙の塔》で魔王術を伝授していたケシオン(=スウェーデンボリー)による進言があったと本人が認めている。当初はヒクトリアが掴んだ魔王術の実態を確かめるべく、生き残った精神士を《塔》に送り込み、そのノウハウを盗ませようとしたものの、短期間では実用化に至らず苦慮を強いられた。そうこうしている内にスウェーデンボリーの関心を引き、双方の利害の一致の元、リベレーター計画が推し進められる事になった。

活動[編集]

ガンズ・オブ・リベラルでキエサルヒマを出港したリベレーターは、アキュミレイション・ポイントの港湾を襲撃し、速やかに制圧。現地の扇動役と連動した街宣活動によって市内に暴動寸前の混乱を起こし、その後ラポワント市の革命団体と合流し、資本家と魔術士を糾弾すると共に、戦術騎士団が秘匿する魔王術の存在を暴露した。戦術騎士団の壊滅及びオーフェンの更迭から数日という絶妙のタイミングで事を運んでいることから、事前にカーロッタ派と秘密裏に通じ、両者の間で示し合わされた用意周到な計画だったと考えても決して不思議ではない。

しかし、入念な準備と抜群のタイミングで計画を実行に移したにも関わらず、頭領のカーロッタ・マウセンは一度として人前に現れず、実際にリベレーターと応対したのは末端の幹部に過ぎないボンダイン・ベレルリであった事や、そのボンダインもマヨール・マクレディダンによって倒され、クリーチャーの素体として差し出されるはずだった村人にも逃げられた事で、当初の計画は大きく狂った。

裏では魔王オーフェンを懐柔する動きを見せ、壊滅災害への対抗策を持っていることも噂されたが、それは神人信仰が根強いカーロッタ派が納得しないとオーフェンは推測し、その推測通り、リベレーターもカーロッタの時間稼ぎに利用されてしまう形となった。

やむなくガンズ・オブ・リベラルを浮上させてラポワント市を強襲するという強攻策に打って出るが、直々に船へ乗り込んだ魔王オーフェンによって船は陥落され、首謀者のヒクトリアは毒を飲んで自害した。

残されたジェイコブズは、ローグタウンに籠城してアイルマンカー結界を発動させ、魔王の力を奪おうと画策するが、マヨールの策に嵌められて失敗に終わった。その直後、カーロッタに率いられた革命闘士の軍勢に攻め込まれ第二世界図塔は陥落、内部に取り残されたスタッフも全滅し、リベレーターは完膚なきまでに叩き潰された。

真の目的[編集]

巨費を投じ、用意周到な計画を立てて原大陸に乗り込んだ真の目的は、運命の三女神を降臨させようとするカーロッタ・マウセンと配下のカーロッタ派の抹殺であった。スウェーデンボリーから運命の三女神、特に三女スクルドが世界の終末を司る存在である事を聞かされた貴族共産会は、神人信仰を推し進めるカーロッタ派を危険な存在と断定し、手を組んだ振りをして抹殺を図ろうとした。しかし、一方でカーロッタと手を組んで取り込みたいと考える派閥もあり、どちらかというと抹殺を図ろうと主張する派閥より優勢であった。ヒクトリアとジェイコブズが実行スタッフとして選ばれた理由は、二人ともどちらでもよかったためである。しかし、どちらの意図もカーロッタに看破されていたので意味はなかった。

貴族共産会の悲願である王立治安構想の復活も、二人がどこまで本気だったかについては疑問が残る。[1]場合によっては原大陸の政治体制を承認し、国交を結んでキエサルヒマにおいて有利な立場を築く意図もあったはずである。しかし、誤算があまりに多かったために当初の計画は大きく切り崩される形となった。

構成員[編集]

幹部[編集]

戦闘員[編集]

脚注[編集]

  1. ^ マヨールと交戦中、ジェイコブズは余裕綽々と王立治安構想の復活と原大陸政権の排除を宣言したが、本心では現実世界の秩序などどうでもよかったらしい。

出典[編集]

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