ヘルパート

聖域の命を受けて人間社会で暗躍する、レッド・ドラゴン種族出身の暗殺者。普段はくたびれたグレーのスーツに身を包む金髪の中年男性の姿に擬態して行動している。「イレギュラーとは取引をしない」のが信条。

ビードゥー・クリューブスターによって聖域から持ち出された天人種族の魔剣、フリークダイヤモンド（蟲の紋章の剣）を回収するため、相棒のライアン・スプーンと共にナッシュウォータに潜伏。剣を所有するロッテーシャと、剣を奪うために街に現れたエド（＝コルゴン）の監視を行う。

何者か^[1]にネットワークを通じて与えられた情報から、街にオーフェンが滞留していることを知る。キムラックでの一件以来、聖域にとって厄介な存在となりつつあったオーフェンを、ヘルパートは排除の必要があるイレギュラーと判断。エドの監視任務を一時中断し、剣術道場の生徒に擬態してオーフェンと接触する。その場に居合わせた一般市民を虐殺しながら標的を追い詰めるが、激昂するオーフェンの様子から自身の不利を直感し、勝敗を預けてその場を去った。

アーバンラマで再びオーフェンと激突。オーフェンに苦戦を強いるが、最後はオーフェンの捨て身の突貫によって自らの口内で魔術を炸裂され、再生が不可能な程の致命的損傷を受け、絶命した。

人間種族とは比較にならない身体能力と、獣化魔術による擬態・再生能力を持つ。体の一部を触手のように鋭く伸ばし、一撃で敵の急所を捉えて殺すことを常套手段とする。

ウィノナ曰く「レッド・ドラゴン最悪の暗殺者」と形容されるほどの暗殺のエキスパート。最接近領が掴んでいる情報だけでも10年の間に49人もの魔術士（いずれも手練の暗殺技能者）を殺害しており、その最高記録は1日に8人とされる。

また、レッド・ドラゴン種族特有の高い知能を持ち、人間種族の言語（大陸新語）だけでなく、キエサルヒマ大陸の最古の言語である地人語まで扱うことができる。

• レッド・ドラゴン種族は獣化魔術によって如何なる生物にでも変身できるため、基本の姿というものが存在しない。しかし、ヘルパートは「殺し」を行なう際には必ず決まった人間種族の姿に変身する。本人の談によれば、これは一種の本能のようなもので、特別な考えがあってのことではないという。
• 任務中に自分の正体を知られる事を「種族の恥」と捉えており、自分が暗殺行動を行う姿を見た人間は、たとえ任務に無関係であっても容赦なく殺害する。

• ライアン・スプーン - 同僚、友人

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