効果
物体の質量を擬似的にゼロにし、爆発的な加速をかけることで光速に近い速度(劇中では「架空の光速」と表現される)で移動させる。ドラゴン種族の魔術でしか実現できない空間転移を人間種族の音声魔術によって擬似的に再現した構成で、擬似空間転移と呼ばれる。チャイルドマンが編み出した最秘奥魔術の一つであり、チャイルドマン教室の生徒にのみ伝えられた秘伝である。 見よう見真似で覚えたマジクも使用できる。
超高難度の魔術で成功率は低く、制御に失敗すれば全身の細胞が沸騰して消滅するとされる。加えて、制御に成功したとしても、対象物の実体が消失するわけではないので、もし移動する直線上に何らかの遮蔽物があった場合、その超加速度でその物体に「激突」することになる。オーフェン自身の経験から、実用に耐え得る移動距離の限界は10メートル程度とされている。
また、「実体を保ったまま高速移動する」という原理を利用し、固形物を転移の対象として使用することで、強烈な運動エネルギーを持った「弾丸」を射出するという攻撃手段として使うことも可能である。
『第四部』で、マジクは遮蔽物すらすり抜ける空間転移に極めて近い構成を披露。その難易度は師と同じ天才肌であるラッツベインですら構成の欠片も理解できないほどだった。