概要編集
「巨人種族」という呼称はドラゴン種族の始祖魔術士が現在の人間種族の祖先を指して呼んだ名である。彼らの語るところによれば、約1000年前に神々の現出が起こった際、神話の時代に滅びたはずの巨人もまたそれに呼応するかのように「現出」したとされる。この現出により実体化した巨人にあたる巨人種族こそが、現在までキエサルヒマ大陸で系譜を連ねている人間種族のルーツであると考えられている。
巨人種族がキエサルヒマ大陸に現れたのは300年前のことと歴史には記されているが、古代のキエサルヒマに実在した地人である銀月姫は、当時、巨人種族がドラゴン種族に加担し、地人種族と対立していたという事実を伺わせる言葉を遺している。これは1000年前の時点で既にキエサルヒマに巨人種族が存在していたことを示唆しているが、真相は不明である。
後日談『キエサルヒマの終端』において、オーフェンは召喚されたスウェーデンボリーの力が語る記憶の断片から、巨人種族と人間種族が同一の存在であるという仮説を立証した。巨人とは神々と表裏一体を成す常世界法則の一側面であり、すなわち人間種族と神人種族は起源を同じくする同質の存在と言える。