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「オーフェン」の版間の差分

提供: オーフェンペディア

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* 次女 : [[エッジ・フィンランディ]] - 弟子
 
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* 三女 : [[ラチェット・フィンランディ]]
 
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==関連人物==
 
==関連人物==

2024年8月16日 (金) 16:47時点における最新版

プロフィール
種族 人間種族 (男)
人種 黒魔術士
出身地 レインダスト近郊
誕生年 赤光帝27年
年齢 15歳 - プレ編
20歳 - はぐれ旅
43歳頃 - 新シリーズ
血液型 O型[1]
身長 171cm[1]
体重 61kg[1]
声優 森久保祥太郎 / 中西裕美子

オーフェン(本名:キリランシェロオーフェン・フィンランディ)は、キエサルヒマ大陸原大陸黒魔術士暗殺技能者魔術戦士。《牙の塔チャイルドマン教室出身。モグリの魔術士を経て、新シリーズではスウェーデンボリー魔術学校の校長。フィンランディ商会の専務取締役。

異名は「鋼の後継」(サクセサー・オブ・レザーエッジ)、「魔王」など。

概要[編集]

魔術士オーフェン』シリーズの主人公。黒髪黒目、黒づくめの服装に凶悪な目つきをした20歳頃の青年。額に巻いた赤いバンダナと胸に下げたドラゴンの紋章がトレードマーク。

トトカンタの裏路地街を根城とし、モグリの金貸し業を営む。粗暴でヤクザな言動とは裏腹に、かつては大陸黒魔術の最高峰《牙の塔》で前途を嘱望された指折りの黒魔術士であり、大陸最強の魔術士チャイルドマン・パウダーフィールドの技を受け継いだ精鋭の暗殺技能者(スタッバー)である。

借金を踏み倒して逃げ出した地人ボルカンドーチン兄弟を追い、じゃじゃ馬娘のクリーオウと弟子のマジクを道連れに始まった諸国漫遊のはぐれ旅だったが、いつしか目的は義理の姉アザリーの足取りを追うことへと変わり、やがては世界の破局を巡る陰謀が絡み合う、熾烈な闘争の渦中へと巻き込まれていく。

経歴[編集]

レインダスト近郊出身。父アテレンス・フィンランディと母マーサ・フィンランディの間に生まれるが、1歳の頃両親が客死。レインダストのホーム(孤児院)に引き取られ、アザリーレティシャらと姉弟のようにして育ち、その関係は本編作中でも維持されている。6歳の頃、最初の師となるウオール・カーレンに見出され、《牙の塔》へ入門。

ウオール教室で基礎訓練を受け、早くも暗殺技能者としての才能の片鱗を見せる。10歳の時、その才覚を買われ、新たに創設されたチャイルドマン教室に移籍。大陸最強の魔術士と評されるチャイルドマン・パウダーフィールドの下で、彼の持つ戦闘技術と暗殺術の全てを学ぶ。

15歳の頃、年間主席の要件を満たし上級魔術士の資格を取得。この頃から『鋼の後継』と称されるようになる。それから間もなくして、当時史上最年少として宮廷魔術士《十三使徒》入りの審問を受ける機会を得るが、最高執行部の陰謀によるミラン・トラムの妨害工作を受け、入宮は実現しなかった[2]

審問から数日後、天人種族の遺産月の紋章の剣」の起動実験に失敗したアザリーが異形の怪物の姿へと変貌し、そのまま《塔》を飛び出して失踪するという事件が起きる。オーフェンは《塔》にアザリーの救出を主張したが、最高執行部は《塔》の威厳を守るため、逆に彼女の抹殺の命令を下す。この決定に激しく反発したオーフェンは周りの制止を振り切って《塔》を出奔。キリランシェロの名を捨て、「孤児」を意味する「オーフェン[3]を名乗り、アザリーを見つけ出すため、数年間に渡って大陸中を放浪した。

大陸各地を転々としながら、あてのないアザリー捜索の旅を続ける。この間、武装盗賊団に身を置いていた時期や、辺境のとある農村に滞在し、村の娘(ハル)と深い仲になっていた時期などがある。

17歳の頃、アレンハタムに約1年間滞在。街の診療所にアルバイトとして勤めていたが、ある事情から、逃げるように街を飛び出す。その後の道中、とある武装盗賊団の用心棒として雇われ、コミクロンと偶然再会する。しかし、別れてから4年も経過していたことでお互いの顔つきも変わっていたため、両者とも気付くことはなかった。

18歳~19歳の頃にトトカンタを訪れる。裏路地街の一角に店を構える宿屋兼酒場「バグアップズ・イン」に部屋を借り、居候も同然に住み着き始める。約2年間をこの街で過ごすことになる。

無謀編[編集]

トトカンタに在住していた頃は立場上、大陸魔術士同盟に所属する魔術士という肩書きを使えなかったため、魔術士としての真っ当な働き口が期待できず、「楽に稼げそうだから」という安易な動機でモグリの金貸しの仕事を始める。元手となる資本は裏金融の元締めサマンサから借りた。しかし、資金を貸し付ける客をことごとく間違え、まともに借金を回収できたことは無かったため、トトカンタ時代は常に困窮にあえぐ羽目となる。また、トトカンタの金融業はザナドュ・オストワルドが取り仕切っているため、時折彼の手下と事を構えていた。

長い流浪生活の影響か、あるいはトトカンタという街がそうさせたのか、この頃からオーフェンの性格は急激に荒み、天才少年と持て囃されたかつての面影は殆ど無くなっていた。顧客の一人である地人ボルカンからは「極悪魔術士」、「凶悪借金取り」などと呼ばれる。

日課のごとく地人兄弟相手に繰り広げられる市街の破壊活動は、善良なトトカンタ市民の頭を痛め、また逞しくもした。他にも、ひょんなことからトトカンタに駐留することになった派遣警察官コンスタンス・マギーや、その妹のボニー・マギー、マギー家の執事キース・ロイヤル、魔術士同盟の司書官ラシィ・クルティといった奇人変人たちに囲まれ、波乱万丈の日々を送る。

はぐれ旅[編集]

20歳の頃(少なくともコギー達がアーバンラマへと帰った後)、ボルカンの思い付きで仕掛けることになった街有数の資産家エバーラスティン家に対する結婚詐欺のお見合いの席で、オーフェンは5年間探し続けていた姉アザリーの変わり果てた姿とついに再会する。しかし、《牙の塔》からアザリー討伐の任務を受けて来たチャイルドマンの手によって、オーフェンの必死の庇い立ても虚しく、アザリーは討ち果たされてしまう。ところが、アザリーと思われていた怪物が実は精神が入れ替わったチャイルドマンで、それを殺害したチャイルドマンこそがアザリーその人であった。オーフェンは月の紋章の剣でアザリーを自らの記憶の中にある5年前の姿に戻し、彼女に決別を告げる。

借金を踏み倒して街を抜け出したボルカンたちを追って、エバーラスティン家の次女クリーオウと、オーフェンの押しかけ弟子となった宿屋の息子マジクを連れ、遠大な「はぐれ旅」を開始する。

5年振りに帰郷したタフレムで起きた事件を機にアザリーと再会。その後、《塔》の権力争いに巻き込まれ、かつての師ウオールと対立。5年に渡る出奔とタフレムにおける一連の事件の責任を負わされて大陸魔術士同盟から除名された。その後、オーフェンの旅はキムラック最接近領聖域とキエサルヒマ大陸の存亡に関わる場所を巡る事となり、次第に姉探しから大陸の命運を賭けた戦いへと推移していく。

詳細は「魔術士オーフェンはぐれ旅」を参照

その後[編集]

聖域の事件後、貴族連盟王権反逆の大罪を着せられたオーフェンは、大陸に戦乱を招いた「魔王」として騎士隊や賞金稼ぎに命を狙われる身となり、キエサルヒマからの脱出を決意する。キムラック崩壊の煽りを受けて難民化した元キムラック市民をアーバンラマに誘導しながら、ドロシー・マギー・ハウザーを筆頭とする有力実業家の資本協力を取り付け、外大陸開拓計画を牽引する。

消息を絶った先遣隊に遅れること約半年、タフレムからオーフェンを追ってきたクリーオウと再会し、彼女と共に新たな土地を目指してアーバンラマを出航。約3ヶ月の航海の末、新大陸(後の原大陸)に到達する。

原大陸開拓時代[編集]

原大陸の開拓を陰から指揮する傍ら、対立するカーロッタ派の開拓団との戦いに明け暮れる。魔王スウェーデンボリーとの邂逅を経て魔王術の制御法を開発し、ヴァンパイアの消去にあたる。

22歳の頃、クリーオウと結婚。開拓村の一つローグタウンを拠点とし、両親の家名「フィンランディ」姓を名乗る。翌年には第一子ラッツベインが誕生。また同じ頃、開拓公社の開拓計画に参加して原大陸に渡ってきたマジクと再会を果たす。1年後、マジク、エドらと共に、巨人化神人種族に対抗するための部隊「戦術騎士団」を組織する。

24歳の頃、ニューサイトに襲来した神人種族デグラジウスを魔王術によって封印することに成功する。

30歳の頃、ラポワント市スウェーデンボリー魔術学校を開校し、校長に就任する。

40歳の頃には、スウェーデンボリー魔術学校校長、騎士団外部顧問、新大陸議会非常権議員および外交委員と、公式・非公式に多くの要職を兼任する原大陸随一の権力者の立場にあるが、カーロッタ派との抗争、原大陸の政治、キエサルヒマとの関係など、未だ解決を見ない数多くの懸案事項を抱え、気の休まる時は無い。騎士団では実質的指揮官として「クプファニッケル[4]のコードを持つ。

新シリーズ[編集]

43歳。キエサルヒマで魔術士同盟によるヴァンパイア摘発が強化され、原大陸への脱出を試みて密航者が相次ぐ。それとタイミングを合わせるようにして唐突にカーロッタ・マウセンの消息が途絶えた。その生死の確認のために彼女の腹心シマス・ヴァンパイアの捕縛をマジクシスタラッツベインエッジに命ずる。一人の犠牲者も出さずに捕縛には成功するも、有力な情報は得られず、仮に得られたとしてもその時には手遅れになると見越したオーフェンは、密航者を追って原大陸へ訪れたマヨールたちに独自に事件を追う事を提案する。

ジンゼイを筆頭とするはぐれ闘士が基地に連行されてくると、彼らを取り込んだシマスに復活を許してしまい、魔王術記録碑を破壊され、騎士団本拠地も壊滅的打撃を受ける。オーフェンは自らの弾劾と今後の対策を協議するために議会に出頭。騎士団の指揮権と校長職をそれぞれマジクとクレイリーに引き継がせ、後事を託した。

議会に出頭後は派遣警察隊の施設に拘置され、リベレーターが襲来しても一切の行動を取らずに静観していたが、突如現れた魔王スウェーデンボリーからリベレーター結成の真意を聞かされ、遂に脱走を決意する。その直前、大統領邸の使者ヴィクトール・マギー・ハウザーと接触し、今回の一連の事件を壊滅災害として対処するよう指示した。

魔術学校に帰還後は戸惑う群衆を前に20年以上に渡る自身の決意と使命を語り、団結を呼びかける。騎士団を再編成し、リベレーターが乗り込んできた際は自らレキに乗ってガンズ・オブ・リベラルを陥落させ、裏切ったスウェーデンボリーを逮捕する。

リベレーターを倒した後は大統領邸、派遣警察隊、キルスタンウッズ開拓団と交渉し、来るべき女神の再臨に向けた準備を進める。ローグタウンに出現したアイルマンカー結界については、ラチェットが召喚機発動を確認したのを見計らって創り直したオーロラサークルを内部に送り込んだ。結界消滅後、カーロッタの軍勢によってローグタウンは占拠され、スウェーデンボリーもシマスに取り込まれてしまう。シマスを誰にも消滅させることができない真の巨人に進化させ世界の滅亡を確実化させると同時に女神の襲来を回避したカーロッタの企みによってオーフェンは一転して権力の座に就く根拠をすべて失ってしまう。

終戦後は一連の騒動の責任をとって原大陸におけるあらゆる権限を返上し、開拓地への追放処分を受けた。いまだ混乱が続く大陸の現状を鑑み、再編されたキルスタンウッズと提携してフィンランディ商会を立ち上げる。当初は社長職だったようだが、クリーオウへの誕生日プレゼントを巡る諍いで重役会議で謀反を起こされた結果、商会の社長職はクリーオウの名誉職となり、オーフェンは専務を務めている。

人物[編集]

  • 趣味は日曜大工。『無謀編』時代は暇に飽かして怪しげな発明品をいくつも開発しており、新シリーズでもその創作趣味は健在であることが窺える。
  • 楽器ではピアノを弾くことができる。ピアノ拳という拳法や何かのスラングなどではない。
  • トレードマークの一つである黒革のジャケットは、アレンハタムに滞在中(17歳頃)に購入したもの。
  • 《牙の塔》時代に拾い猫(ノーラ)を飼っており、現在も猫好きを公言している。
  • 20年以上に渡って住み続け、辛い思い出も楽しい思い出も詰まっているローグタウンを故郷のように愛しており、仮にラポワント市の居住権が戻っても離れる気がしないと漏らしていた。

技能[編集]

キエサルヒマ最強の魔術士と謳われるチャイルドマン・パウダーフィールドから、「全ての戦闘技術と暗殺技術」を受け継ぐ。しかし、殺人を犯すことに潜在的な恐怖を抱き、[5]周囲からは「殺せない暗殺者」などと囁かれていた。

魔術の構成・制御・出力のどれを取っても水準を大きく上回る精度を誇るが、特に構成の緻密さとその制御力には定評がある。姉であるレティシャや師であるチャイルドマンもオーフェンの制御力を高く評価しているが、後述のようにオーフェン自身の自己評価は非常に低く見積もられている。

接近戦においてはチャイルドマンから学んだ暗殺に特化した特殊拳法を操り、中でも敵に密着した状態から放つカウンターの拳「寸打」は文字通り一撃必殺の威力を持ち、自身の切り札としている。

非公式にではあるが、チャイルドマンから徹底した精神制御の訓練も受けている。これは、白魔術精神支配に対抗するためのマインドセットの技術であり、いつかチャイルドマンを超えて暴走する可能性があったアザリーを「止める」役目を託されていたためとされる。また、コルゴンと共に《塔》の最高機密である狙撃拳銃の訓練も受けていた。

物語の最終盤、魔王スウェーデンボリーの力の召喚によって万能の力魔王術を得る。しかし、そのあまりにも膨大な力は、召喚術者の補助を無くしてまともに制御することは不可能だった。

『第三部』の時代にスウェーデンボリー本人から教えを受け、聖域で得た魔王術を制御するために必要不可欠な技術「偽典構成」を編み出す。

『第四部』の時代では、自ら創始した戦術騎士団を従える原大陸最大最強の術者として君臨し、敵・味方の双方から「原大陸の魔王」と恐れられている。

黒魔術[編集]

魔術の呪文に同教室の兄弟子にあたるコルゴンと同様の文言を使用しているが、どちらがもう一方の呪文を参考にしたのか(あるいは別の第三者の影響を受けたか)は不明。

詳細は「オーフェンの魔術一覧」を参照

魔王術[編集]

評価[編集]

魔術や体術の威力・精度を単体で見た場合、オーフェンを上回るであろう使い手は幾人も挙がるものの、最終的な任務の成否を決する「決戦能力」においては、《塔》で彼に勝る人間は存在しないと言われていた。その技術は「戦闘芸術品」(アーティスティック・バトル・アスリート)とも称されていた。しかしながら、才覚ゆえに理想が高く、性格的に自己嫌悪に陥りやすい事に加え、15歳という伸び盛りの年齢で訓練を中断し、5年間の放浪という大きなブランクを経ているため、オーフェン自身は自己の能力を過小に評価し、卑下する傾向がある。

だが、5年に渡る放浪によって見識を広め、『無謀編』では様々なトラブルに巻き込まれつつもその中で経験を積んでいるため、《塔》で学んだ技術が錆び付いたとは一概に言い難い。むしろ、《塔》という魔術士だけの狭い世界の外に出て広い世界を見て回ってきたため、自身が思っている以上に実力が高められたと云えなくもない。[6]

『はぐれ旅』の終盤では、蓄積された経験のためか、元より高かった戦闘能力がさらに高まり、地面からのまったくの奇襲や背後からの攻撃でも見もしないで捌けるほどになるが、それでも彼自身は自分より十三使徒のほうが勝る、と判断していた。

備考[編集]

  • 『魔術士オーフェンはぐれ旅』の原型にあたる習作版では、オーフェンは主人公が率いる6人パーティの中の脇役で、名前は原義の発音通り「オーファン」だった[7]
  • キャラクター造形のモデルとなったのは、著者のファンタジー原体験である『ドラゴンランス』シリーズのキャラクター、レイストリン・マジェーレである[8]
  • 家名の「フィンランディ」は北欧の国フィンランドに由来し、同じく北欧の「スウェーデンボリー」と対応する掛詞になっている[9]

家族[編集]

関連人物[編集]

牙の塔

放浪時代から無謀編まで

はぐれ旅から新シリーズまで

声優[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c エンサイクロペディア魔術士オーフェン
  2. ^ 過去の古傷を隠すためか、マジクバグアップには「カンニングがバレて入官できなかった」という笑い話として伝えていた。
  3. ^ 「孤児」を意味する英語は正しくはOrphan(発音は「オーファン」に近い)であるが、語感を優先して現在の形になったという。
  4. ^ Kupfernickel (ドイツ語で「白銅」、直訳すると「悪魔の銅」を意味する)
  5. ^ 死の教師ネイム・オンリーを手にかけた時は初めて殺人を行ったショックで魔術が一時使えなくなった程だった。
  6. ^ 事実、ある事件でコミクロンと対峙した際、《塔》屈指の実力者となっていた彼が舌を巻く程にあしらっていた。
  7. ^ 魔術士オーフェンはぐれ旅DX』インタビュー
  8. ^ 魔術士オーフェンはぐれ旅 我が聖域に開け扉(上)』あとがき
  9. ^ モツ鍋の悲願』仕事情報 > 『秋田禎信BOX』

登場作品[編集]

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